BOOK OF THE YEAR 2017
- 作者: 辻村深月
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2017/05/11
- メディア: 単行本
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ダヴィンチで見てから気になって、やっと読めた!
すごく嫌な目に遭ったことを伝えようとしても、言葉にすると「それだけ?」って思われちゃうようなことで。その時の自分の気持ちとか、それだけじゃない何かが伝わらないんじゃないかって怖くて、誰にも話せないことはある。
どこにでも合わない人、理解できない人、考え方が違いすぎて言葉が通じない人はいて、ストレス感じちゃうから、なるべく関わらずにいられればいいと思うんだけど、相手からちょっかい出されたらどうしようもないよね。ほっといてって思う。
自分で逃げ切れないときは、周りが引き離すように動いてくれるといいけどね。誰も自分が苦しんでることに気づいてくれなかったら、助けを求めるしかない。助けてくれる人はどっかにいるはずだから。
学校ではみんななかよくって雰囲気があったけど、別に合う人とだけなかよくすればいいと思う。学校に合う人がいないときもあるし。そしたら学校の外に居場所を見つければいいだけ。
私も学校に居場所見つけられないほうだったけど、わりと平気だった気がする。いつも本読んでたからかな?本の中でいろんな人に出会って、いろんな世界があることを知って、学校の中がすべてじゃないって、無意識に感じられてたのかな。
学校に行けない理由は、『いじめ』とかって一括りにできるものじゃなくて、一人一人性格も環境も違って、クラスに問題がある場合もない場合もあるし。喜多嶋先生みたいな人が、そんなみんなのところに現れてくれたらいいな。
最後のほうは、ある2つの映画を思い出してしまいました。だからトリックも先にわかっちゃって、謎解きではそうだったんだ!って感動はあんまりなかったけど…
あと、みんなで助け合えたらよかったのにって思ったけど、それも現実では難しいから、あえてそこはファンタジーじゃなくて、こういうストーリーにしたのかな?
とにかく頑張って生きて、大人になって。たかが学校、学校だけが居場所じゃないから、どこにでも行けるから。そういうメッセージが強く伝わってきました。
大人になっても、どうやって生きていけばいいんだろうって途方にくれるようなこともあるけど。でも楽しいことも絶対ある。
私は大学がすごく楽しくて、言葉が通じる人がいて、私の居場所だなって思えたから、その思い出とそのときからの友達と一緒に、これからも生きていけるなって気がしてます。
自分の居場所に出会えることが、きっといつかあると思う。だからそれまで頑張って生きてってことなのかな。
このお話が去年の1番に選ばれたことは、希望だなって思います。