歓喜の国
- 作者: 有川浩
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/06/27
- メディア: 文庫
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痛みにも悩みにも貴賤はない。周りにどれだけ陳腐に見えようと、苦しむ本人にはそれが世界で一番重大な悩みだ。救急車で病院に担ぎ込まれるような重病人が近くにいても、自分が指を切ったことが一番痛くて辛い、それが人間だ。
『図書館内乱』で、小牧教官が毬絵ちゃんにおすすめした本。お気に入りで、何度も読み返してます。本がきっかけの出会いっていいな。自分と似てるけど、ちょっと違う感じ方。そんな人がいたら、いろいろ話してみたくなるね。
他の人の本の感想とか見てても、読んでる本自体全然違ったり、同じ本でも全然違う感想だったり、心に残る言葉も人によって様々で、おもしろいなって思います。きゅんきゅんがいっぱいだったけど、心に刺さる言葉もたくさんありました。
他人から見たらたいしたことないようなことでも、自分が辛いと思ったことは、思いっきり辛さに浸っちゃっていいんだなって。でも自分だけじゃなくて、他人の痛みも理解できる人でいたいね。
たいしたことないように見えても、本人は本気で悩んでるかもしれない。他人からのたいしたことじゃないよって言葉で、逆に救われることもあるんだけどね。
伸が優しすぎて、ひとみ甘えすぎ!ってイライラしちゃった部分もあった…それだけ辛い目に遭ってるんだろうけど、辛いことまったく経験してない人なんていないからね。
自分の痛みと同じくらい相手の痛みにも寄り添って気遣って、大事な人を傷つけないようにしたいな。辛さの比べっこしてもしょうがないしね。
二人がこの先ずっとうまくいくかはわからないけど、今の気持ちを大切にして、いけるところまで二人でいけたらいいよね。ひとみが前よりちょっと明るく、かわいくなれたのは伸のおかげだから、もうちょっと強くなって素直になって。できるだけ長く幸せな二人でいられますように。