私が好きな人?私を好きな人?
- 作者: 綿矢りさ
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/08/03
- メディア: 文庫
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まず最初の独白がおもしろい。手に入れたいもののために頑張れるのはすごいけど、今自分の持ってるものを大切にして、満足することも大事だよね。足らざるを知れ。求めすぎるな、他人にも自分にも。この考え方が、結末の伏線になってるのかも。
12ページ目で「私には彼氏が二人いて」って始まるからどんなリア充の話かと思ったけど、ただ妄想癖が強いオタクちゃんのお話だった!思い込みが激しくて、ほとんど喋ったこともない好きな人を自分の中で理想化して運命の人だと決めつけて。でもそんな自分を客観視できてるからそこまでヤバイ子ではないし、ちょっと共感しちゃうところもある(笑)
自分から自慢話をしたくせに褒めてあげると謙遜する人、相談してもないのにダメ出ししてアドバイスしてくる人、望み通りの相槌を返してあげたのに即座に打ち消してくる人、自分の話ばっかりする人、私も嫌いです(笑)
でも現実の男の人って、だいたいこんな感じなのかも?そんなことない?私も本とかマンガの世界に浸りすぎて、現実に順応できてない気がする…
自分の愛ではなく他人の愛を信じるのは、自分への裏切りではなく、挑戦だ。ヨシカは答えを出したけど、体臭が嫌いな人を好きになれるのかな?自分は好きじゃなくても、好きになってくれた人を選ぶのが幸せなのかな?まあいつまでも妄想だけじゃ生きていけないけどね。その後の二人がどうなるのか気になります。解説に書かれてたような展開になっちゃうのかもね。
松岡茉優さんの映画も観てみたい!